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老後破産の実態とは?悲惨な老後破産を回避するための3つの対策!

2018/07/24

顔を伏せてしゃがみこむ老人男性

どうも、デイトレーダーのれんじです。

この記事では、老後破産の実態と悲惨な老後破産を回避するための3つの対策についてお伝えしていきます。

 

日本は世界でも高い平均寿命でありながら、年金受給額は年々下がってい流ので、老後の生活を考えると不安になりますよね。

 

今、生活保護水準以下の収入で生活し破産状態にある高齢者、いわゆる老後破産が急増しています。

毎日の食べる物にも困り果て、ついには万引きをして捕まってしまう高齢者が後を絶たず、老後破産の実態は想像以上に過酷なものです。

 

また、老後破産とは老後までに貯金を貯められなかった人が陥るケースだけではないんですね。

現役時代にバリバリ働いていた人、貯金を3,000万以上貯めていた人でも破産状態に追い込まれてしまった人が少なくありません。

 

決して人ごとではない老後破産の実態を知り、今から老後に向けてできるだけの対策をとっていきましょう。

 

 

老後破産の悲惨な実態

まずは、老後破産の悲惨な実態についてお伝えするために、実例を2つご紹介します。

 

Aさんの場合

71歳のAさんは食品メーカーに38年間勤め、60歳で定年を迎えました。
老後は苦労を掛けてきた奥様と悠々自適な生活をしようと、心に決めていたといいます。

当時、退職金も合わせると貯金は3,200万円ほど。
老後資金に必要な額は3,000万円と言われていますから、十分な額のように思えます。

愛する奥様と幸せな老後を思い描いていた矢先、奥様が進行した乳がんを患っていることが発覚。
愛する奥様を救うために、出来る治療は惜しみなく行いました。
病院も色んなところを転々とし、最新の放射線治療や漢方などあらゆる治療法を試したのです。

しかしそんな闘病生活の末、奥様は亡くなりAさんは後に残されてしまったのです。
しかも、Aさんは医療保険やがん保険に加入していなかったため、治療費は自己負担。
ほとんどの貯金が奥様の治療にあてられたため、残ったお金はわずかでした。

この先は年金を頼りに生活するしかない、そう考えたAさんに新たな課題がのしかかります。
それは、息子の存在。40代になる息子は、うつ病を患い会社を辞めてから部屋を出てこなくなりました。
収入はAさんの年金、およそ14万円のみ。それで二人が生活していかなければならないのです。

引用元:現代ビジネス「2014年10月号/賢者の知恵」

 

Bさんの場合

Bさんは、25年近く夫婦でお店を経営していましたが、持病の不整脈が悪化してきてたために、夫婦で話し合い60歳でお店を閉めました。

当時、貯金は1,000万円以上あり、店舗兼自宅のローンも終わっており、自分の体調を考えればそう長生きすることもない、老後を夫婦二人で過ごすくらいならどうにかなるだろうと思っていたのです。

しかし、結婚して地元を離れていた一人息子が、離婚して戻ってきたことから状況が一変しました。

息子さんの勤めていた会社が倒産してしまい、お嫁さんがパートに出て生活費を稼いでいましたが、結局離婚してしまいました。

子どももいましたが、お嫁さんに親権と慰謝料代わりの自宅を譲ったそうです。

それから息子さんは次の職を探す気力もなくなって、家に引きこもっています。Bさんは息子さんの生活費の面倒も見なくてはならず、預金はすでに400万円ほどしか残っていません。

気づけばBさんは76歳。仕事を辞めてから体調はだいぶ良くなったそうです。まさか息子さんがこんな状態になることも、自分自身が長生きすることも思ってはいなかったといいます。

老朽化して雨漏りをするようになった家のリフォームをすることもできず、とにかく節約できるところはとことん切り詰めて毎日を耐えているところです。

引用元:週刊現代「実例集 幸せだった老後は簡単に瓦解した 私はこうして70歳過ぎてビンボーになった」」

 

このような貧困問題は、若い世代に比べて手厚い社会保障を受けているはずの現在のシニア世代にも、すでにはっきりと形で表れています。

十分な年金が期待できない現役世代においては、自分で自分の生活を守るための対策をしていかないと、老後に経済破たんしてしまうリスクをより多く抱えることとなります。

 

 

老後破産の割合はどれくらい?

2018年現在、老後破産の割合は高齢者世帯の約4割といわれています。

特に一人暮らし世帯の半数は低収入で、そのうち3分の1は生活保護を受けており、残り3分の2の高齢者が老後破産の状態にあるんですね。

 

実はこうした老後破産状態の人たちのほとんどは、定年退職前に自分が破産するとは考えたこともなかったといいます。

このような人たちは、会社員として定年まで働き、退職時には2,000〜4,000万円の貯蓄があった人も多くいるんですね。

 

 

サラリーマンは老後破産しないってホント?

結論からお伝えすると、サラリーマンは老後破産しません。

 

サラリーマンの人は自営業の人に比べて、公的年金が充実しています。

それに加え、企業年金や退職金などが加われば、老後資金の大部分はカバーできてしまうんですね。

 

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しかし、このあと解説する「老後破産してしまう6つの原因」が発生すると、いくら余裕のある老後資金を貯えていたとしても、たちまち老後破産へと陥る恐れがあります。

 

 

明日は我が身!老後破産してしまう6つの原因

破産してうなだれる人

老後破産をしてしまう原因には主に6つあります。

  1. 熟年離婚
  2. 高額な手術費や多数の通院
  3. 介護費用や施設への入居
  4. 仕事がない子供との同居
  5. 社会からの孤立
  6. 投資などの失敗

 

もしかしたら「私は大丈夫」と思っているかもしれません。

しかし、事故や病気など、どれだけ気をつけていても避けることができないものもあるんですね。

 

まずは老後破産の実態と向き合い、事前にしっかり対策をとっていくことが大事になります。

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

 

 

老後破産の原因1.
熟年離婚

老後破産の原因の1つ目は、熟年離婚です。

高齢で離婚をすると、経済的には決してプラスにはなりません。

 

まず、離婚関連の金銭問題の1つは慰謝料ですが、離婚するからといって常に慰謝料が生じるとは限らないんですね。

慰謝料というのは夫婦のどちらかによる不当な行為によって精神的苦痛を受けた場合に、その償いとして請求できるお金のことです。

 

この精神的苦痛というのは、不倫などの不貞行為やDV(ドメスティックバイオレンス)などの暴力行為が一般的ですね。

 

これを離婚調停などで認められなければ慰謝料は発生しません。

仮に慰謝料を支払う事由があると認められた場合でも、その額は100~300万円もあればいいほうですね。

 

次に財産分与ですが、これは「結婚している間に夫婦2人で築いた財産の半分を分ける」ことが目安となります。

車のローンや住宅ローンなどは、この財産から差し引きます。

 

サラリーマンの場合は、財産の多くは自宅になることが多いので、まだローンが残っていたりするとその分を引かなければなりません。

相当な金融資産でも持っていない限り、夫婦それぞれの手元に残るお金は少ないでしょう。

 

最後に年金です。平成19年に「離婚した場合に夫の年金を分割できる」という制度ができましたが、実際にはそれほどもらえるわけではありません。

 

分割できるのは厚生年金だけなので、夫が自営業の場合妻に一銭ももらえないんですね。

夫がサラリーマンや公務員であれば、専業主婦の妻の場合に半分はもらえます。

 

しかし、結婚期間に相当する分の分割になるので、たとえば結婚期間が30年、その間の厚生年金が月額10万円だとすれば、その半分の5万円が妻の分となるんですね。

妻自身の基礎年金と合わせても10万円を少し超える程度ですから、それだけで十分な老後の暮らしをするのは難しいでしょう。

 

また夫は厚生年金が半分になってしまうので、こちらも老後のお金は心細くなりますよね。

熟年離婚によって夫婦共に老後破産ということも十分あり得ます。

 

 

老後破産の原因2.
高額な手術費や多数の通院

老後破産の原因の2つ目は、高額な手術費や多数の通院です。

手術や通院などの医療は、高額医療費制度によって、自己負担額が1割となります。

 

高額医療制度とは?

高額医療費制度は健康保険制度のひとつで、短期間で多大な医療費がかかった際の負担軽減を目的としています。保険に加入している被保険者の世帯の所得金額に応じて、1カ月に自己負担する医療費の上限を定め、それを超えた分が給付されます。急な病気などで突然医療費がかかってしまった場合と、あらかじめ予定されていた手術費用などの場合によって手続きの方法が異なります。自己負担額は、被保険者が「70歳未満」か「70歳以上75歳未満」かによって異なり、75歳以上の人は後期高齢者医療制度との兼ね合いが生じます。

 

しかし、手術や通院の回数が多いとその分支出が増えることとなります。

病気や怪我にかかる費用は節約できないので、家計が圧迫されて老後破産に陥る危険性が高まります。

 

 

老後破産の原因3.
介護費用や施設への入居

老後破産の原因の3つ目は、介護費用や施設への入居によるものです。

老後生活において介護ほどお金のかかる支出はありません。

 

介護保険で自己負担額は1割とはいえ、支給される年金だけでは賄えないほどの費用が発生してきます。

たとえば、夫婦のどちらかが脳梗塞などで後遺症を負ってしまった場合には、自宅のリフォームをしたり、毎週通うリハビリ施設での費用などが生じるんですね。

 

また、介護施設や有料老人ホームに支払う費用は「入居一時金(前払い金)」と「月額費用」がかかってきます。

多くの介護施設や老人ホームが採用している、入居時に一定期間分の家賃を前払いする「入居一時金」は介護保険の適用外となり、介護が必要な状態によって金額も変わってくるんですね。

 

この入居一時金は、途中で退去した場合にほとんど返金がない場合が多いです。

「月額費用」は1割負担になりますが、長期で入居していればそれだけ支出がかさむことにもなるんですね。

 

 

老後破産の原因4.
仕事がない子供との同居

老後破産の原因の4つ目は、仕事がない子供との同居です。

老後の生活費は意外と多く、夫婦世帯の老後に最低限必要な貯金額は2,820万円と言われているんですね。

 

詳しくは老後の貯金はいくら必要?独身者と夫婦での違いを徹底解説!にまとめいますが、自分たちの生活費だけでも精一杯なところに働いていない子供の生活費まで面倒をみるとなると、老後の貯金を相当貯めていないと厳しいです。

 

最悪の場合、老後に親子そろって破産・・・・・・ということもあり得るので、注意が必要ですね。

 

 

老後破産の原因5.
社会からの孤立

老後破産の原因5つ目は、社会からの孤立です。

子供の独立や熟年離婚など、何らかの理由で老後に一人暮らしを始めた場合に、社会から孤立しやすいと言われています。

 

子供や友人、近所の人などと定期的に連絡をとっているのならいいのですが、そうではない場合に行政からの情報がきちんと伝わらなかったり犯罪などに巻き込まれてしまうことがあるんですね。

 

たとえば、長年連絡を取っていなかった子供を偽って金銭を要求してくる振り込め詐欺などの被害に合ってしまうリスクがあります。

こういった詐欺の被害に合ってしまうと、一度に失う金額が大きいので、預貯金が一気に減少して老後破産へと陥ってしまうんですね。

 

 

老後破産の原因6.
投資などの失敗

老後破産の原因の6つ目は、投資などの失敗です。

老後の貯金を危ない儲け話や投資につぎ込んでしまって、あっという間に底をついてしまっている人が現実にいるんですね。

 

また近年、芸能人を広告塔にしたり老後の不安をあおって投資をさせ、被害にあっている人が多くいます。

その被害の大半は、60歳以上の高齢者なんですね。

 

投資をしてお金を増やしていきたいなら、定年を迎える前の余裕のあるときから勉強を始めて、少しずつ増やしていくことを心掛けることが大切です。

 

当サイトでも、老後の資産運用に失敗しないポートフォリオと借金を負わない方法で間違った資産運用をしないための方法をお伝えしているので、一読してみてください。

 

 

老後破産を回避するための3つの対策

電卓と一万円札

老後破産を回避するために、ぜひ知っておいて欲しい3つの対策についてお伝えしていきます。

  • 定年後も働く
  • 生活レベルの調整
  • 老後の資金を貯める

 

老後破産を回避するのは、今からでも遅くはありません。

これから紹介する3つの対策を実行して、老後破産を回避していきましょう!

 

 

老後破産対策1.
定年後も働く

老後破産対策の1つ目は、定年後も働くことです。

 

定年後も働き続けることで得られるメリットは次の4つです。

  1. 年金の不足分を補える
  2. 貯金を使うのを遅らせることができる
  3. 年金が将来減額したときに対応できる
  4. 趣味などを楽しむ資金が得られる

 

また、お金以外にも働き続けることで、社会から孤立するのを防いだり、気持ちに余裕が持てるようになるなど、心身ともに良い効果を得ることができます。

自分が何年生き続けるか分からないので、年金の減額や不測の事態に対応するために、働けるだけ働いておくことがこれから老後を過ごすために必要な考え方ですね。

 

ただし、在職老齢年金といって、60歳以降に働きながら年金をもらう場合に、年金額と給料の合計額が一定額を超えると年金額が全部または一部減額されるという制度があります。

なので、この在職老齢年金を意識して、収入を抑える働き方を取るか、年金は減っても働けるだけ働くか、自分のペースに合わせて選択していくことが必要なんですね。

 

在職老齢年金制度の減額される金額

在職老齢年金制度の減額される金額は、年金額の12分の1(月額相当)と年収の12分の1との合計額で計算されますが、60歳代の前半と後半で違います。(平成27年度)

  • 60歳代の前半 28万円を超えると、超えた額の2分の1の年金が減額
  • 60歳代の後半 47万円を超えると、超えた額の2分の1の年金が減額

 

 

老後破産対策2.
生活レベルの調整

老後破産対策の2つ目は、生活レベルの調整をすることです。

老後破産に陥ってしまう人の中には、過去の生活レベルを落とせずに破産してしまった人もいるんですね。

 

生活レベルを急に変えることはとても難しいです。

貯蓄をしていくだけでなく、日ごろから収入と支出を管理してバランスの良い生活を送ることが重要になりますね。

 

 

老後破産対策3.
老後の資金を貯める

老後破産対策3つ目は、老後の資金を貯めることです。

独身者の老後に最低限必要な貯金額は1,750万円、夫婦世帯の最低限必要な貯金額は2,820万円ですね。

 

詳しくは老後の貯金はいくら必要?独身者と夫婦での違いを徹底解説!の記事で書いていますが、この金額は必要最低限なので、贅沢をしたり事故や病気など不測の事態が起こったときに対処する余裕はありません。

 

余裕があるうちに、出来るだけ多くの資金を貯められるよう対策をしていかなければいけないんですね。

 

老後の資金を貯める方法には大きく分けて2つあります。

  1. 貯金をする
  2. 資産を運用する

 

当サイトでは、資産の一部を運用して増やしていく方法をオススメしています。

これまでは老後のためにコツコツと貯金をし、それを使っていく(減らしていく)というのが主流でした。

 

しかし、加速する少子高齢化や、戦後70年で30歳も伸びた寿命 とそれに伴う年金の減額など、これから益々必要なお金が増えていきます。

そのために、これからは老後に貯金を切り崩していくのではなく、貯めたお金を安全な方法で運用していくことが求められているんですね。

 

運用方法については老後の資産運用に失敗しないポートフォリオと借金を負わない方法で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

 

【まとめ】今から老後破産を回避する対策を!

老後破産の実態と回避する3つの対策をみてきましたが、この記事を読んでいる今こそ老後に向けた準備を始めていくことをオススメします。

生活保護水準以下の収入で生活している高齢者、つまり老後破産をしている人の実態は想像以上に過酷なものなんですね。

 

老後破産は誰もが陥る危険があります。

特に現役時代にしっかりと働いた方のほうが油断をしてしまい老後破産に陥るケースが多いんですね。

 

何もしないままだと老後破産まで一直進に突き進んでしまうので、事前の対策をしっかりと行っていくことが重要です。

 

しかし、いきなり対策と言われてもピンときませんよね。

まずは、実際老後にどれだけのお金が必要になるのかを知り、自分は今どのような状況なのかを具体的に把握することが大事です。

 

老後に必要となるお金については、老後の貯金はいくら必要?独身者と夫婦での違いを徹底解説!の記事で詳しくお伝えしているので、合わせて読んでみてください。

 

老後破産の実態を知り、着実に備えていくことで、貧困を回避することができます。

今からでも遅くないので、ぜひ老後破産の対策をしてみてください!

 

ではでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

デイトレーダー れんじ

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