どうも、デイトレーダーのれんじです。
この記事では、「退職金なしの会社で働く人が老後のためにすべき5つの対策」についてお話ししていきます。
あなたの会社には、退職金制度がありますか?
退職金なしの会社で働いていたり、転職を考えている場合、老後に生活できるのか心配になりますよね。
近年、年功序列や終身雇用制度が薄れ、成果主義へと移行してく中で、退職金制度を設けない企業が増えています。
退職金なしの会社のメリットやデメリット、老後への対策などについて詳しく解説していきますね。
退職金なしの会社は意外と多い
退職金なしの会社というのは、意外に多いんです。
ここでは、退職金なしの会社の状況について、以下の3つのことを詳しく解説していきます。
- 退職金なしの会社は4社に1社
- 退職金なしの会社は違法じゃないの?
- なぜ退職金なしの会社があるの?
退職金をあてにできなくなった今、老後を豊かに過ごすために自分自身の力でなんとかしていかなくてはいけません。
まずは、退職金の現状を知って、今日から行動していきましょう。
では、1つずつ見ていきましょう。
退職金なしの会社は4社に1社
退職金なしの会社は意外に多く、4社に1社の割合で退職金制度がありません。
厚生労働省の平成25年就労条件総合調査によると、退職金制度がない企業の比率は24.5%となっています。
企業規模別にみたときの退職給付(一時金・年金)制度がある割合は、下記の表をご覧ください。
表の中の赤い四角で囲んだ箇所をまとめると下記のようになります。
企業規模 | 退職給付(一時金・年金)制度がある割合 |
1,000人以上 | 93.6% |
300~999人 | 89.4% |
100~299人 | 82.0% |
30~99人 | 72.0% |
企業規模が大きいほど、退職給付(一時金・年金)制度がある割合が高くなっているのがわかりますね。
平成20年の就労条件総合調査を見てみると、退職金制度のない企業は16.1%でした。
5年間で約8.4%の企業が退職金制度を廃止したという結果となりますね。
退職金なしの企業は今後も増えていくと予想されます。
退職金なしの会社は違法じゃないの?
退職金なしの会社でも法律的には違法ではありません。
法律上、会社側に退職金の支払を義務付ける規定は存在せず、退職金制度を設けるか否かは、あくまで会社の裁量に委ねられています。
東京都の労働問題相談室によると、退職金制度については以下の原則があります。
- 退職金は、必ず支給しなければならない賃金ではない。
- 労働基準法(第89条)では、退職金の定めをする場合には就業規則に記載しなければならないと定めているのみである。
- 法律的には、会社の言い分どおり規定が無ければ退職金を貰えなくてもやむを得ない。
引用元:東京都 TOKYOはたらくネット 労働問題相談室(労働相談Q&A)
労働基準法第89条において退職金制度を設ける場合には、適用される労働者の範囲や退職金の計算および支払方法等について、就業規則に定めておかなければなりません。
しかし、規程がないからといって支給してはならないというわけではなく、長年に渡り会社に貢献してきた労働者が退職する場合や、希望退職を募集する際には、退職金が支給されることもあります。
このように退職金制度は、企業に広い裁量が認められているんですね。
なぜ退職金なしの会社があるの?
退職金なしの会社には、以下の4つの理由があります。
- 退職給付原資の積み立て不足
- 同業他社世間の水準に合わせた変更
- 年功重視から能力、業績重視に改めた
- 労働者の高年齢化に伴う人件費増大に対処
退職金制度というのは、世界的にみても珍しい日本企業独特のシステムです。
長年の不況で企業にお金がないことや、年功序列・終身雇用制度から成果主義へと変わってきていることなどが、退職金制度を設けない理由となっているんですね。
退職金なしで生じるメリットとデメリット
退職金なしで生じるメリットとデメリットをは以下の通りです。
退職金なしのメリット |
退職金ありの会社に比べ、毎月の給与額が高い傾向にある。 早期の転職や退職を希望している場合、退職金のもらいそびれが起こらない。 |
退職金なしのデメリット |
老後の資金を自分で貯めなければならない。 |
退職金なしの会社で働いているとデメリットしかないと思いがちですが、上記の表のようにメリットも存在します。
また、退職金は今のところ貰える制度になっていても、数十年先に確実に貰えるとは限りません。
退職金なしの企業は、退職金を分割した金額を給料に上乗せしている場合が多いので確実性は高いと言えるでしょう。
ただし、定年時にまとまった金額をもらうことができないため、老後の資金は自分で用意する必要があります。
退職金なしの会社では、老後が想像以上に大変
老後は想像以上にお金がかかります。
老後の貯金はいくら必要?独身者と夫婦での違いを徹底解説!の記事でもお伝えしていますが、老後に最低限必要な貯金額は、独身者で1,750万円、夫婦では2,820万円となります。
これだけの金額を退職金なしで賄うには余かなりの準備が必要になってきますね。
また、老後に日常の生活費以外にも様々なお金がかかります。
中には思いも寄らない事態が起こる場合もあります。
例えば、
- 病気になり毎月の通院費や高額の医療費が必要となった
- 持ち家の老朽化や、バリアーフリーにするためのリフォーム代
- 老人ホームやデイケアサービスなどの利用費
- 子どもがウツ病にかかって働けなくなり、生活費の面倒を見ることになった
- 交通事故を起こし、多額の賠償金を払わなければならなくなった
このような事態が起こったときに、貯金が一気に減り底をついてしまうこともあります。
老後は働く機会も限られるので、収入を増やそうと思っても難しく、行く末は老後破産・・・・・・といった可能性が高まります。
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退職金なしの企業で働いている場合には、老後の不測な事態にも備えた対策を早めにとっていかなければならないでしょう。
退職金なしの人が老後のためにすべき5つの対策
退職金なしの人が老後のためにすべき5つの対策についてお伝えしていきます。
- ライフプランをしっかりと立てる
- ローンや借金は早めに返済する
- 老後のための貯金をする
- 年金の未納期間がないか確認する
- 資産運用を積極的に行う
退職金制度を設けない企業が増えているとはいえ、実際に退職金が出ないとなると老後が不安ですよね。
退職金なしの人が老後のためにできる対策があるので、詳しく紹介していきます。
退職金なしの人が老後のためにすべき対策1.
ライフプランをしっかりと立てる
退職金なしの人が老後のためにすべき対策の1つ目が、ライフプランをしっかりと立てることです。
老後の生活設計を早めのうちにしっかりと計画しましょう。
特に、まとまった金額である退職金が出ないとなると、その分を自分で用意しなければなりません。
健康状態や経済状態、家族構成、環境、目的などによって老後の暮らしは人それぞれです。
自分がどのような老後を送りたいか、そのためにはいくら必要なのかをはっきりとさせると、どのようにその資金を準備していけばいいかを知ることができます。
退職金なしの人が老後のためにすべき対策2.
ローンや借金は早めに返済する
退職金なしの人が老後のためにすべき対策の2つ目が、ローンや借金は早めに返済することです。
住宅ローンや借金などがある場合は、定年までに繰り上げて返済しましょう。
老後に住宅ローンや借金が残っていると、それだけでも毎月かなりの負担になります。
退職金なしの会社で働いている場合、まとまった金額を貯金に頼るしかないので、せっかく貯めたお金も負債の支払いをしているとあっという間になくなってしまいます。
現役時代にすべての負債の返済を終えて、老後の資金は老後の生活のために使えるよう備えていきましょう。
退職金なしの人が老後のためにすべき対策3.
老後のために貯金をする
退職金なしの人が老後のためにすべき対策の3つ目が、老後のために貯金をすることです。
退職金なしの人は、老後のための貯金が必須です。
自分でまとまった金額を用意しなければならないので、現役時代に毎月コツコツと貯めていく必要があるんですね。
給与からの天引き制度や定期預金などを利用して、毎月確実に貯めていける対策をすることが重要です。
退職金なしの人が老後のためにすべき対策4.
年金の未納期間がないか確認する
退職金なしの人が老後のためにすべき対策の4つ目が、年金の未納期間がないか確認をすることです。
年金は、年金保険料の納付期間が10年に1か月でも満たなければ、年金の受給資格がありません。
もし、9年9ヵ月支払っていたとしても、1ヵ月分の支払いをしていなければ、年金は1円ももらうことができないんです。
年金の受給額は年々少なくなっていますが、収入がなくなる老後に年金が入ってこないと、生活には大打撃となることでしょう。
年金保険料の未納期間の有無は、年金事務所に問い合わせをすれば教えてくれます。
もし未納期間があれば、遡って支払うことも可能なので、確実に支払いをしておきましょう。
退職金なしの人が老後のためにすべき対策5.
資産運用を積極的に行う
退職金なしの人が老後のためにすべき対策の5つ目が、資産運用を積極的に行うことです。
老後を貯金と年金だけで生活していくのは、不安ですよね。
老後資金の一部を積極的に資産運用して、少しでも増やしていくことが、この先の老後には必要不可欠となってきます。
しかし、資産運用には大なり小なりリスクが伴います。
老後にいきなり資産運用を始めて、失敗してしまった場合にはどうすることもできません。
現役時代に、老後資金として貯めている貯金の一部を資産運用に回し、運用していくことに慣れていくことで、リスクを最小限に減らすことができます。
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【まとめ】退職金なしの会社で働く人は老後資金に向けて対策を考えよう
ここまで退職金なしの会社についてお伝えしてきました。
まず、退職金なしの会社で働く場合、退職金がある会社に比べて毎月の給与額が高い傾向にあります。
しかし、老後にまとまった資金が入らないため、老後資金を自分で賄わなければなりません。
年功序列や終身雇用制度が薄れ、成果主義などのグローバル化が進む中で、今後ますます退職金なしの会社が増えていくでしょう。
そこで今回は、老後のためにすべき5つの対策をお伝えしました。
- ライフプランをしっかりと立てる
- ローンや借金は早めに返済する
- 老後のための貯金をする
- 年金の未納期間がないか確認する
- 資産運用を積極的に行う
ライフプランをしっかりと立てて、現役時代にできるだけの老後の備えをしていくことが重要です。
ぜひ、貯金だけでなく資産の一部も運用した老後資金の対策を考えていきましょう。
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ではでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
デイトレーダー れんじ